フィリピンで道路や鉄道のインフラ整備が東南アジア主要国と比べて約30年遅れているとの指摘が出ている。
「1980~90年代にインフラ整備に投資した東南アジアの近隣国と比べてフィリピンは30年遅れている」。ジョセフ・エヘルシト上院議員は先月下旬、経済界のフォーラムで国内の現状を嘆いた。
ドゥテルテ前政権はインフラ支出額を対国内総生産(GDP)比で約5%と、ベニグノ・アキノ政権時の約2倍に引き上げた。首都圏の地下鉄や首都圏と周辺州を結ぶ南北通勤鉄道など大型案件が前進した。マルコス現政権もインフラ整備では前政権の政策を基本的に引き継いでいる。
マルコス現大統領は前政権と比べ7割増となる事業費8兆ペソ(約21兆円)超のインフラ整備を推進して巻き返しを図るが、時の政権に左右されない長期計画の策定も求められている。
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